大飯原発再稼働に関連して デモあり、計画停電発表あり、では展望は?

大飯原発の再稼働問題をはじめとして、原発関連でいろいろあった日、、

■大飯再稼働撤回求める 官邸前で「4万人」抗議
http://www.asahi.com/national/update/0622/TKY201206220491.html

関西電力大飯原発福井県)の再稼働撤回を求める市民らが22日夜、首相官邸前で抗議集会を開いた。市民団体有志がツイッターなどで呼びかけ、主催者集計で約4万人が参加。プラカードや横断幕を手に、「再稼働決定は許せない」と参加者が次々に声を上げた。

俳優の山本太郎さんは「この声が聞こえないなら、(首相は)即刻退場すべきだ」。この抗議集会に初めて参加したという作家の落合恵子さんは「私たちは一歩も後ろに引かない。これほど市民を裏切る人々を許さない」と野田政権を批判した。

計画停電、関西は1日2回の可能性も 48地域に分割 政府と4電力で詳細決定
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDC2200A_S2A620C1EA1000/?dg=1

政府は22日、電力需給の関係閣僚会議を開き、今夏の計画停電の手順と節電目標の見直しを決めた。北海道、関西、四国、九州の4電力管内で、需給が逼迫した場合に計画停電を行う。1回2時間、1日1回が原則だが、関西は1日2回の可能性もある。7月2日からの節電の目標は大飯原子力発電所3号機がフル稼働すれば緩める。

計画停電は火力発電所のトラブルなどに備える「安全網」と位置付け、予想外の問題が起こった場合のみ実施する。電力会社が他社から融通を受けても供給の予備率が3%を下回りそうになると、政府が「需給逼迫警報」を出す。報道などで住民や企業に節電を呼びかけ、電力会社は翌日に実施する予定の計画停電の詳細を示す。

■美浜2号、廃炉決定せず=来月で40年―保安院
http://jp.wsj.com/Japan/node_464615

経済産業省原子力安全・保安院は20日、7月25日で稼働から40年となる関西電力美浜原発2号機(福井県美浜町)について、保守点検ルールに当たる保安規定を認可することを決めた。当面、廃炉を免れ、新たに発足する原子力規制委員会が運転延長の可否を決める。

 政府は、原発の運転年数を原則40年とする方針を示しているが、関電は「さらに10年運転しても問題ない」として審査を求め、保安院は同社の老朽化評価を「妥当」と判断した。

どんな風に今後原発をしていくかの対話や検討プロセスが見えない今、考えたいこと

今日の首相官邸前での抗議集会は、僕は実際に「見ていた」。
デモに参加したわけでなく、単純に仕事の関係でその場・その近くにいただけだが。人は多かったが、4万もいたかどうかはわからない。ただ、高齢の人から若者、サラリーマンから自営業のような男性、ビジネスウーマンから専業主婦のように見える女性、プロ市民的な人、ひたすら叫んでいる人、本当にいろいろな人たちがいた。
その昔、高校、大学時代から何度かデモに参加していて、その当時は、本当に特定政治セクトの人々が大半だったんで、ノンセクトノンポリ(まあ、死語ですね)で単にデモ好き(変な表現だ)な僕としては緊張していたことを想い出す。カジュアルにデモできるのは、いいね! とは思った。

僕は、大飯原発再稼働に関しては、

再稼働という判断は、この夏の関西の電力事情を考えると、適切と考えることはできる。が、ここ1年近くのプロセスを見ていると、全く正当性がない判断ともいえる。

http://d.hatena.ne.jp/morissk/20120616/1339824342

と書いたとおり。大飯原発再稼働に関して、(この1年間の経緯を置くとして)現状の判断としては、夏場の関西の電力ひっ迫懸念、あと原油燃料などの拡大による支出の増大を考えると、再稼働に賛同する。
ただ、今までの経緯(関西電力の、この1年の対応)は、全く評価できず、従って野田さんが力説した再稼働説明には納得しないし、正当性がないと考えている。

そのように考える者としては、この夏の大飯再稼働に反対するデモに参加するというより、今後のアクションを具体化するために、今どのように考え、出来ることをするかが重要ということになる(まあ今回のように、サボった経緯を置いておいて、その都度待った無しのタイミングで、ぐちゃぐちゃな判断(今回は再稼働判断)をするのはやめるために、何かすると)
これは中途半端じゃん、と言われるかもしれない。が、「経済を少し下げてもしょうがないから原発止めるべき」とか「経済面から見て再稼働は当然、今は待った無しだから考えていてもしょうがない」という両方の「しょうがない」という立場を埋めるスタンスと思っている。

で今日のニュースで気になるのが、この夏の関西をはじめとした各地域の計画停電計画の設定と、40年稼働で廃炉にする原則が壊れそうな決定。

去年の関東の「無計画」計画停電の酷さを繰り返しては、やっぱしまずいでしょ。。
40年で廃炉という原則を、今なし崩しにするのは、やっぱしまずいでしょ。。。
そして、「わかんないけど、なにかしなくちゃ」という行動原理で反対デモするのと、ぐちゃぐちゃプロセスで(例えば40年廃炉原則をなし崩しにするような)決定をする政策の間での”コミュニケーションの断絶”は、やっぱしまずいでしょ。。。。
(まあ、デモは好きだから、今度は参加するかもしれないですけど)

今夏(というか、今後数年は続くであろう)の計画停電問題とか廃炉問題は、この場(blog)でも考えたい。
コミュニケーションの断絶というか機能不全という問題は、原発に限らない重要な話。これも今考えて、数年後の日本(はて、どんな姿だろう)では、少しはまともにならないと。
そんなことを思った今日でした。